中年になると、カロリー制限のみで減量した場合、骨密度が減少することがわかりました。
平均57歳の男女48例が参加し、19名を食事療法、別の19名を今までと同じカロリー数を取りながら、運動で消費カロリーを増やす療法に割り付けました。それぞれのエネルギー制限量とエネルギー消費増加量は、3ヶ月間で16%、その後9ヶ月間で20%。
1年後、食事療法群は約8.2kg減少、運動療法群は約6.71kg減少でした。
骨密度は有意な差ではありませんでしたが、股関節部、脊椎下部、大腿上端の骨密度が2.1-2.2%低下しました。
骨密度は80%以上で正常、70%以下で骨粗しょう症と診断されますので、少なくない変化でしょう。
Archives of Internal Medicine 166:2502-2510,2006
2007年5月1日火曜日
食事療法での減量は骨密度が低下する。
どんな方法でも減量は抗酸化作用がある。
減量とCRP値の低下の関係をみた33試験を統計的に解析した結果が出ました。
CRPとは、体に炎症があると上がる検査値で、風邪を引いて熱を出した時などにも上がります。今回の試験で言っているCRPは、もっと微妙な体の炎症反応を測るものです。主に、血管で起こっている炎症反応を診るために使れます。血管が炎症を起こすと言うことは、血管が酸化(錆びつく)ということになりますので、動脈硬化の指標など広くに使われています。
33試験には、ライフスタイルの改善(食事制限や運動などのことでしょう)の他に、5つの外科的療法が含まれています。
結果は、1kgの減量でCRPは0.13mg/Lの低下でした。
健康成人の基準値は0.4mg/Lとされていますから、かなりの改善になっています。
最大の効果は、35-45kgの減量で5-10mg/LのCRP低下が見られました。
そのCRP低下効果は、方法を問わないこともわかりました。減量だろうが、胃のバイパス術だろうが減量できれば効果に差は無いと言うことです。脂肪吸引術に関しては、症例数が少なかったため、解析に入れていませんが、同等の効果がありそうだとのことです。
減量できなかった運動療法では、CRP値は下がらなかったという小規模な試験結果もあり、運動をしているから太っていても大丈夫ともいえないようです。
Arch Intern Med. 2007;167:31-39.
2007年3月12日月曜日
カロリーを制限が免疫系の老化を遅らせる。
アカゲザル42匹を、カロリー制限食群と、通常食群に分けて観察したところ、カロリー制限食群は免疫系の老化を遅らせることが分かりました。
この試験での免疫系は、体内のT細胞の数で比較しています。T細胞とは体内にある異物(病原菌やウイルス、がん細胞など)を攻撃して、体を健康に保つ役割を持っています。
T細胞は、年齢を重ねると自然に減少して、免疫力は落ちてきます。
この試験で、カロリー制限をしたサルは、通常の食事をしたサルよりもT細胞数が長期間にわたって高く保たれてました。
つまり、カロリー制限をしたサルは、多くの免疫力で守られ寿命も伸びると考えらます。
PNAS,2006;103:19448-19453
カロリー制限には、脳梗塞、心筋梗塞のような動脈硬化疾患の発症も予防できるという研究も幾つかあります。
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