2007年5月1日火曜日

どんな方法でも減量は抗酸化作用がある。

減量とCRP値の低下の関係をみた33試験を統計的に解析した結果が出ました。

CRPとは、体に炎症があると上がる検査値で、風邪を引いて熱を出した時などにも上がります。今回の試験で言っているCRPは、もっと微妙な体の炎症反応を測るものです。主に、血管で起こっている炎症反応を診るために使れます。血管が炎症を起こすと言うことは、血管が酸化(錆びつく)ということになりますので、動脈硬化の指標など広くに使われています。

33試験には、ライフスタイルの改善(食事制限や運動などのことでしょう)の他に、5つの外科的療法が含まれています。
結果は、1kgの減量でCRPは0.13mg/Lの低下でした。
健康成人の基準値は0.4mg/Lとされていますから、かなりの改善になっています。
最大の効果は、35-45kgの減量で5-10mg/LのCRP低下が見られました。
そのCRP低下効果は、方法を問わないこともわかりました。減量だろうが、胃のバイパス術だろうが減量できれば効果に差は無いと言うことです。脂肪吸引術に関しては、症例数が少なかったため、解析に入れていませんが、同等の効果がありそうだとのことです。

減量できなかった運動療法では、CRP値は下がらなかったという小規模な試験結果もあり、運動をしているから太っていても大丈夫ともいえないようです。

Arch Intern Med. 2007;167:31-39.

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